2022年は悪質現金化業者の逮捕、摘発事案が多く発生した年となりました。
当サイトでは悪質業者の逮捕事例を都度紹介しており、逮捕された業者は全て、以前人気を博した給料ファクタリングを行っていたという共通点があります。
本章では2022年の給料ファクタリング・後払い現金化業者のニュースを振り返りながら、現状の現金化業界や今後の潮流、将来の展望などについて考えてみたいと思います。
目次
■逮捕・摘発が頻繁になされたのはなぜか?
給料ファクタリングは一時期大変人気が出たため、これに呼応する形で多くの業者の参入がありました。
貸金業と違って規制が緩い業界であるため、反社会勢力など素性の良くない輩も多く参入したと思われます。
給料ファクタリング自体は現在すでに衰退していますが、このロジックで営業できなくなった業者は別の取引ロジックを用いて営業しているはずです。
しかし中身や運営者の性質が元々悪ければ、形を変えても利用者に高圧的な態度を取ったり、脅しに近い様な対応をすることもあるでしょう。
そうした扱いを受けた利用者がこぞって周囲に相談をはじめ、弁護士などを経由して警察に相談がいくことになります。
警察は被害者が多い事案には積極的に動いてくれるので、こうした事案が逮捕事例として表面に上がってくることになります。
■逮捕された業者の取引ロジックの特徴
逮捕・摘発された現金化業者のほとんどは現金化サービスのロジックとして「後払い現金化」を採用しています。
ここで言う「後払い現金化」とは、現金が欲しい利用者が現金化業者から商品を購入するにあたり、手元にお金が無くても「後払い」で購入できるというものです。
その支払いは概ね1か月程度後に設定され、利用者はさらにキャッシュバックあるいはレビューを投稿することで宣伝協力金をもらうことができます。
これにより利用者は現金需要を満たすことができるわけですね。
購入するのはデジタルアートや情報商材、FXの自動トレードソフトなど様々ですが、中には実質的な価値がほとんどない物もあります。
現金が欲しい需要が満たせればよいので、購入する商品は正直何でもいいわけですね。
仕組みとしては複雑なものではないため、利用者側も取っつきやすく好まれる傾向にあるのですが、こうした後払い現金化は実質的な貸し付けと同視されやすいことから、警察による摘発がされやすい傾向があります。
素性がよくない業者が行っていた場合はこれを理由に摘発に動けるので、事件化しやすいということが言えるでしょう。
利用者側の自己防衛手段としては後払い現金化を避けるというのも一つの手です。
■個人向け現金調達のサービスを整理してみる
では現在確認されている現金化手法にどのようなものがあるか、簡単な仕組みの解説と共に整理してみます。
①後払い現金化
前項で見た後払い現金化も、これ自体に違法性が認められたわけではありません。
サービス提供をする業者自体が悪質な事案で逮捕・摘発があるだけで、この取引自体に問題があるわけではないことは知っておきましょう。
②先払い買取現金化
これは利用者が持っている不用品などの各種アイテムを買い取ってもらう際、商品の発送前に買取金の交付を受けられるものです。
売却するアイテムは画像を送信するだけですぐに査定、買取申し込みができます。
買取業者は通常、古物商の登録を受けているはずですので、これを確認すれば安全性は担保できます。
③ギフトコード買取
ギフトコードはWEB上で入力するだけで取引できるので、簡単に即日で換金することができます。
手持ちで不要なギフトコードがあれば推奨できます。
③商品券、金券、収入印紙買取
コードではなく、紙媒体となる各種商品券や金券、収入印紙などを媒体とするものです。
現物の郵送が必要ですが、上記②と同じように先払い買取が可能な業者も多くなっています。
④後払いアプリ現金化
最近利用者が爆発的に増えているのが後払いアプリの現金化です。
一定の買い物枠の設定を後払いで受けることができ、手元にお金が無くても買い物枠の付与を受けられます。
これを現金化業者に依頼して手元資金化します。
⑤プリペイドカード現金化
上記④とほぼ同類となるプリペイドカード現金化は、決済アプリ等の会社が発行するプリペイドカードの買い物枠を現金化するものです。
多くのカードで④のよう信用払いで買い物枠の付与を受けられるので、これを現金化業者に依頼して資金化します。
⑥携帯キャリア決済現金化
ドコモやau、ソフトバンクなどの携帯キャリアはそれぞれキャリア決済のサービスを提供しており、買い物枠の付与を受けることができます。
これを現金化業者に依頼して資金化するものです。
⑦クレジットカード現金化
かなり昔からあるクレジットカード現金化も健在です。
クレカのキャッシング枠が無くなり貸し付けが受けられなくなっても、買い物枠を現金化業者に依頼して手元資金化することができます。
ただ、上でも見たように最近はクレジットカードよりも後払いアプリやプリペイドカードを好んで利用する人が増えています。
クレジットカードは審査がしっかりしており発行、所有のハードルが高く、紛失や成りすまし利用などのリスクもあります。
こうした負の側面を嫌って、ユーザーが後払いアプリやプリペイドカードに流れていると見ることができます。
後払いアプリやプリペイドカードは審査が非常に緩く、信用状態がブラックでも問題なく持てるものが多いので、所有のハードルがかなり低いのです。
さらに紛失などについても、あらかじめチャージした分以上の損失は出ないのでリスク管理の面でも安心感があります。
こうした事情もあり、今後はさらにクレジットカードから後払いアプリ等への流出が加速していくものと思われます。
■まとめ
本章では2022年の給料ファクタリング・後払い現金化業者のニュースを振り返りながら、現金化業界の今後の流れや将来の展望などについて見てきました。
相次いだ業者の逮捕事例は、過去に給料ファクタリングを行っていた業者の中で素性の良くない者が対象にされています。
後払い現金化自体に問題があるわけではないのでこの点は理解が必要ですが、現金調達の選択肢は最近増えており多くのサービスが提供されていますので、自身にあった現金化の方法を検討してみましょう。
当サイトでは各種現金化サービスの情報を随時お届けしていきますので、ぜひ参考にしてくださいね。