現在主流となっている現金調達サービスの一つに後払い・つけ払い現金化がありますが、この業界には元給料ファクタリング業者もこぞって参入しています。
給料ファクタリングは金融庁から闇金認定を受けており、現在警察が逮捕、摘発に力を入れている状況です。
今回、後払い・つけ払い現金化業者と関係があるとされる給料ファクタリング業者が逮捕されましたので、本事案の詳細をお伝えします。
目次
給料ファクタリング業者「ジャパンファクタリング」の経営者が逮捕!
今回逮捕されたのは「ジャパンファクタリング」の名前で営業していた給料ファクタリングの実質的経営者である木下義教容疑者と、従業員への指示役とされる浅野隆容疑者ら、合わせて5人です。
警察が発表したところによると、直接の容疑としては千葉県の6人に40万円を貸し付けて、違法な利息を受け取ったとされています。
他にもHPを通じて1200人余りに同様の手口で金を貸し付け、3000万円ほどの利益を得たと見られています。
営業の名目は給料債権の買い取りとして運営していたと思われますが、給料ファクタリングは金融庁が実質的な貸金であると認定したため、いわゆる闇金事案として処理されたものです。
ジャパンファクタリングの実体はどうだったのか?
改めてジャパンファクタリングの運営実体を見直してみると、闇金問題に力を入れて活動している司法書士のサイトで同社を詳しく調査した経緯が公表されていました。
同サイトではジャパンファクタリングの運営者情報の検証として、業者の名称や責任者の氏名、電話番号などから貸金業の登録がされているかどうかを調べ、該当なしとの結果を得ています。
その際、運営元の法人名や所在地から法人番号の調査も行い、こちらは存在が確認できたとされています。
法人番号は国税庁所管のシステムで、調査によれば同法人は株式会社健麗堂(ケンレイドウ)の名称で、東京在所となっていたようですが、過去に沖縄県から移転してきた経緯も分かりました。
貸金業の登録をしていないということは、金融庁が言うところの無登録業者ということになります。
そして名目が債権の買い取りとうたっていたとしても、実質的には貸金業であり、無登録での営業は同法違反となります。
先の司法書士のサイトでもジャパンファクタリングは闇金として扱い、注意喚起を行っています。
給料ファクタリングから鞍替えか?「ジャパン後払いセンター」
ここで気になる情報をお伝えしておきます。
ジャパンファクタリングの関係者が運営に関与していると思われる後払い・つけ払い現金化業者がいるというものです。
名前は「ジャパン後払いセンター」といって、FX商材を扱った業者です。
ネット上の情報を集約する限りではまだ確証が得られたわけではありませんが、名称が似ていることや説明などの特徴が似ていることなど複数の角度から見てジャパンファクタリングの関係先ではないかとされています。
もしそうであれば、違法行為を行うことに抵抗がない業者ということになりますから、注意が必要です。
「ジャパン後払いセンター」について概要をまとめます。
運営元企業名称 | G-trading株式会社 |
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代表者 | 與世田 朋史 |
所在地 | 東京都中央区八重洲1-8-17新槙町ビル6F |
電話番号 | 03-4426-5196 |
メールアドレス | inquiry@info-center.tokyo |
取り扱い商材 | FXトレードソフト |
同社は後払いでFXのソフトを購入し、レビュー投稿をすることで宣伝協力費を得ることができるシステムです。
3万円と5万円の商材があり、宣伝協力費はそれぞれ1万5千円と3万円の設定になっています。
同社は契約に伴う提出資料が多いことが不評をかっていて、身分証や保険証、給料明細、セルフィーなど他社同様の資料の他に、直近40日分の口座履歴や現在所有していることの証明を付与した社員証の提出も求められるようです。
警察の摘発対象は元悪質給料ファクタリング業者
現状では、警察が逮捕・摘発に力を入れているのは元給料ファクタリング業者で、悪質な運営をしていた業者に絞られています。
それらの業者が後払い・ツケ払い現金化に参入している事実はありますが、容疑はあくまで給料ファクタリングという業態に関与したことです。
後払い・つけ払い現金化自体は給料ファクタリングと違って今のところ違法とは認識されていません。
この点については混同のないようにしましょう。
まとめ
この回では元給料ファクタリング業者「ジャパンファクタリング」の実質的経営者やその周辺人物の逮捕・摘発事件について詳細をお伝えしてきました。
後払い・つけ払い現金化業者「ジャパン後払いセンター」も同社の関係先とされているので、今後の運営がどうなるのか注目です。
給料ファクタリングは完全に闇金と位置付けられたので、警察による摘発は今後も確実に進んでいくでしょう。
当サイトでは引き続き逮捕摘発事案の速報や詳細をお伝えしていきますので、見逃しのないようにしてください。