金融庁の見解発表以来厳しい状況にある給料ファクタリング業界ですが、なお頑張って営業している業者もいます。
転売系の現金化と違い、給料ファクタリングは仕組みが複雑でなくとっつきやすいので、利用者にとっても利便性は高いです。
今回は2020年7月最新の給料ファクタリング会社として「アトム」、「ファクタエイト」、「ファクエモン」、「フリーファクタリングマーケット」、「ファクタリング199」の5社を紹介します。
それぞれ運営元企業の情報や利用条件、必要書類、申し込み方法などの全体像を見ていきますので、ぜひ参考になさってください。
アトム
最初に見ていくのは「アトム」です。
運営元の詳細やサービス内容など公式サイトから分かることをまとめていますので、確認していきましょう。
アトムの基本情報
確認できる範囲で、アトムの運営元基本情報を以下にまとめます。
企業名称 | atom(アトム) |
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所在地 | 東京都港区新橋6-16-8 レックスビル202 |
代表者 | 公式記載なし |
電話番号 | 03-4434-0037 |
メールアドレス | info@j-atom.com |
受付時間 | 9:00〜19:00 土日祝日対応可能 |
顧問弁護士事務所 | 赤坂二丁目法律事務所 |
運営元の企業名称について特別な記載がなく、サービス名称の「atom(アトム)」だけが確認できます。
これが企業体だとすると少なくとも法人化はされていないということになります。
代表者の記載が無いのも残念ですが、一応顧問弁護士は付けているようです。
アトムの手数料などのサービス内容
アトムは他の一般的な給料ファクタリングとはサービス内容が異なります。
通常は利用者の給料債権が買い取りの対象になりますが、アトムは給料ではなく「諸経費」を買い取りの対象にします。
会社によって、またその人の働き方によっては、会社から様々な経費が支給されることがあります。
例えば営業職であれば自家用車を借り上げて、ガソリン代も従業員が先に自腹で支払い、後で会社から経費精算として支給されたりします。
同じように仕事で使う携帯電話の使用料なども諸経費となることがあります。
このように諸経費名目となる債権がアトムで買い取りの対象になります。
手数料は20%~の例示があります。
二社間取引になるので、勤め先に知られることはありません。
また在籍確認不要とあるので、利用者の負担が軽減できます。
審査に必要となる資料は以下が挙げられています。
①顔写真付きの身分証明証
・免許証
・パスポート
・マイナンバーカード 等
②健康保険証
・社会保険証
・国民健康保険証 等
③領収書もしくは経費精算書
・領収書
・経費精算書 等
④直近3ヶ月分の給料の振込み確認書類
・給与明細
・通帳明細 等
なお公共料金や電話料金の請求書を提出すると審査がスムーズになります。
申し込み手順は、まず公式サイトのフォームから必要事項を記入して送信します。
IDが作成されるので、パスワードも考えておきましょう。
折り返しの連絡で必要書類の指示を受けるので、ログインしてこれらを送付します。
審査に問題が無ければ電子契約書が送られてくるので、署名して返送します。
事務局で契約書を確認後、振り込みがなされます。
アトムの公式サイトから分かること
屋号から個人事業形態であることが推認されるので、信用面で多少不安はありますが、在籍確認不要と記載があり、即日振込を受けられることから利便性は高そうです。
立て替えた経費を早期に現金化できる面白いサービスなので、立て替えている額が大きく負担になっている人は検討してみてはいかがでしょうか?
ファクタエイト
次に見ていくのは「ファクタエイト」です。
基本情報や手数料などのサービス内容をまとめていきますので、確認してみましょう。
ファクタエイトの基本情報
ファクタエイトの運営元企業情報をまとめると以下のようになります。
企業名称 | 合同会社 龍国 |
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所在地 | 沖縄市美里仲原町1ー10 諸見里ビル 2F |
代表社員 | 国仲 広也 |
電話番号 | 050-8880-4845 |
営業時間 | 平日9:00〜19:00 |
運営元は合同会社ですので事業規模はそれほど大きくないと推測されます。
沖縄拠点の事業者ということで名前も南国風ですが、全国対応していますので問題ありません。
「代表社員」という呼称は、株式会社でいうところの代表取締役の地位にいる者を指します。
電話番号が050のIP電話のため見栄えが悪いですが、所在地などの情報は開示されていることから、素性隠しではなくて単に低費用運営を目指しているだけかもしれません。
ファクタエイトの手数料などのサービス内容
公式サイトでは手数料の例示はなく、審査を経てから具体的な数字が示されるようです。
また審査に必要となる資料についてもサイト上で言及がありません。
勤め先に秘密で進められることから、二社間取引になるものと思われます。
公式サイトには申し込みフォームがなく、コンタクト方法としては電話かLINEを利用することになります。
電話で接触した場合、説明を受けることはできると思いますが、資料の提出を考えると利用者の方で可能であればLINEに誘導されることになるでしょう。
相談時に必要書類を指示されると思いますが、身分証や給料明細など概ね他社と同じような資料を求められると考えておきましょう。
ファクタエイトの公式サイトから分かること
ファクタエイトは公式サイト上での説明量が足りない印象が強く、初心者には理解しにくく不向きです。
運営元の情報は割と多く記されていますが、肝心の取引に関する内容が手薄で、給料ファクタリング自体の説明も、取引に係る必要資料等も分からないので、まず聞いてみなければならないという手間と負担が生じます。
業界をよく分かっている玄人向けの印象です。
ファクエモン
次に見ていくのは「ファクエモン」です。
ファクエモンの基本情報
確認できる範囲で運営元の企業情報をまとめます。
企業名称 | 株式会社Roiffce |
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所在地 | 東京都港区西麻布1-11-6-801 |
代表社員 | 久保純 |
電話番号 | 050-5371-8876 |
営業時間 | 平日9時~18時、土曜9時~17時 |
東京拠点の運営元は株式会社化された法人です。
IP電話なのが多少気になりますが、所在地を表示しているのであまり問題になりません。
日曜定休のようですが、土曜日もほぼ一日対応してくれるので利用しやすいかと思います。
ファクエモンの手数料などのサービス内容
手数料の例示は確認できませんので、問い合わせの際に概算を聞くようにしましょう。
ただし正確な提示は審査を経てからになります。
取引は二者間で進めることになるので、勤め先に知られることはありません。
接触方法は電話とフォームがあります。
問い合わせは電話でもOKですが、申し込みはフォームに誘導されると思いますので、申し込むことを決定しているのであればフォームを利用した方が早いです。
申し込み後、事務局から返信があり必要書類の指示を受けます。
必要書類については公式サイト上でアナウンスが無く確認できませんが、概ね他社と同じような資料を求められるでしょう。
審査に問題なければ契約に進みますが、ファクエモンは電子契約書を採用しているので、PDF化などの手間は要りません。
契約書を事務局で確認次第、振込入金がなされます。
ファクエモンの公式サイトから分かること
ファクエモンは給料ファクタリング自体の説明は一応なされているので、初心者でもぱっと見どのようなサービスなのか判断はつくと思います。
カードが無くても、金融ブラックでも現金調達が可能というメリットだけでなく、デメリットも説明がされています。
他社利用中でも利用可能で、事案によっては一本化の相談にも応じてくれるようです。
一般的に他社利用者は敬遠される傾向にありますが、ファクエモンはウェルカムの姿勢なので相談しやすいですね。
フリーファクタリングマーケット
次は「フリーファクタリングマーケット」を取り上げます。
ここはかつて「フリファク」の名前で営業していたところで、2020年の4月に名称を変更しています。
フリーファクタリングマーケットの基本情報
まずフリーファクタリングマーケットの基本情報をまとめます。
企業名称 | 株式会社フリーファクタリングマーケット |
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所在地 | 〒810-0802 福岡県福岡市博多区中洲中島町3-15 |
代表者 | 松永美香 |
電話番号 | 050-5490-1177 |
顧問弁護士 | 堺 勇介 |
営業時間 | 10:00~21:00 |
九州福岡に拠点を持つ運営元は、最低限の企業情報を公開していますし、顧問弁護士も付いているので、一見して問題なさそうに思えます。
ただしネット上の一部で性質の良くないゴールドアウル系の業者と関連があることが指摘されているので、一応の警戒が必要かもしれません。
定休日等の説明はないので、基本的に平日のみの営業と考えて良いでしょう。
フリーファクタリングマーケットの手数料などのサービス内容
公式サイト上では、ファクタリング手数料以外に3300円の事務手数料がかかることが明記されています。
そして取引自体の手数料については公式のアナウンスがありません。
一部ネット上では50%以上の相当高い手数料を取ることが報告されており、業者側も高いことを念押ししてから契約を進めているようです。
まずはこの点を理解して、特段理由が無いのであればこうした高負担の業者は避けることをお勧めします。
利用する場合、申込に必要な資料は以下が挙げられています。
①給料受取履歴
直近2か月分の受取明細
②携帯電話の契約名義が分かる物
LINEを使用している携帯電話の番号・契約者名が記載された電話会社のマイページの画像
一般的な他社と違って保険証の提示は不要ですが、携帯電話の契約名義を求められます。
申込方法はLINEと公式HPのフォームがあります。
フォームから手続きをする場合、問合わせをするだけであれば必要書類のアップロードは任意になっていますが、申し込むことが決まっているのであれば最初からアップしてしまっても構いません。
LINEの場合は友達登録から始まりますが、どちらにしても審査を経て買取金額に問題が無ければ、電子契約書によって契約が結ばれます。
事務局で契約書を確認後、振り込みがなされます。
フリーファクタリングマーケットの公式サイトから分かること
公式サイト上では手数料が3300円と表記されていますが、これは事務手数料のことを指しているので、ファクタリング自体の手数料と勘違いしてしまう人もいるかもしれませんので注意してください。
何らかの事情で保険証が用意できない人でも利用できますが、代わりに提出する携帯電話の名義資料についても重要な個人情報ですから、リスクに変わりはないことを覚えておいてください。
ファクタリング199
最後に取り上げるのは「ファクタリング199」です。
現在新規利用キャンペーンとして、初めて取引をする人は買い取り額が1万円上乗せされます。
ファクタリング199の基本情報
確認できる範囲でファクタリング199の運営元情報をまとめると以下のようになります。
企業名称 | 株式会社ポライト |
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所在地 | 東京都文京区本郷4-9-12フルハウス4F |
代表者 | 藤本 真宏 |
電話番号 | 03-6822-3193 |
営業時間 | 平日9:00〜18:00 土日祝日13:00〜18:00 |
運営元は株式会社化された法人で、東京に拠点があります。
所在地や代表者は特商法に基づく表記ページで確認することができます。
固定の電話番号も公開しているので、最低限の企業情報の開示はできていると判断できます。
土日祝日は珍しく午後の時間帯が対応時間となるようです。
ファクタリング199の手数料などのサービス内容
手数料については10%~の例示がありますが、個別のケースで変動しますので都度確認を要します。
国民健康保険加入者も利用対象に入るので、フリーターやアルバイトの他、自営業の方も相談可能と思われます。
二者間取引ですので勤め先等には知られずに利用できます。
利用する場合の必要資料は以下が挙げられています。
・身分証明書
・保険証
・給与明細3ヶ月分
また以下の資料を提出できれば審査が有利になります。
・給与入金口座の通帳
・賞与明細
・公共料金の明細
・名刺
・社員証
・その他の銀行口座
申し込みの方法ですが、公式サイトにはフォームがなく、LINE経由による方法がとられます。
申し込み後、折り返しで簡単なヒアリングを行い、必要な資料を提示されるので、LINE経由で送付します。
事務局で確認後、買取可能額が提示されるので、納得できれば契約に進みます。
契約を事務局で確認後、速やかに振り込みがなされます。
ファクタリング199の公式サイトから分かること
ファクタリング199の公式サイトはシンプルな作りで見やすいのですが、給料ファクタリングの本質面の説明が手薄なため初心者は現金化のロジックが理解しにくいと思われます。
経験者であれば問題ないと思いますので、これまで利用してきた業者が撤退などで利用できなくなっているようでしたら、検討してみても良いかもしれません。
買い取り額UPのキャンペーンもあるので、興味があれば一度相談してみましょう。
キャンペーンの期限については今のところ表記が確認できないので、しばらくは続けられると見込みます。
気になる人は相談の際にキャンペーン期限についても確認すると良いでしょう。
まとめ
本章では2020年7月最新の給料ファクタリング会社として5社を取り上げ、運営元や利用条件、必要書類や申込手順などを全体的に見てきました。
給料ファクタリング業界では事業の見直しや撤退が相次いでいるので、継続的に安心して利用できる業者がいなくなってしまったという人もいると思います。
それでも経営を継続している業者もいるので、まだ利用は可能です。
ただし業者の信頼性や安全面ではよく吟味しなければならないことに変わりはありません。
当サイトでも引き続き詳細な情報発信に努めていきますので、見逃さないようにしてください。