専門家コラム

給料ファクタリング|【廃業】ミナミ実業に注意

給料ファクタリング|ミナミ実業に注意

個人向けの給料ファクタリングはビジネスとして参入できる可能性が大きい分野です。

法人向けのファクタリング業界はすでに認知度が高まっていますが、個人向けはまだそれほど一般的とは言えないので、利用者もこれから増加傾向になるでしょう。

法規制がまだなされていないため、悪質業者が参入する余地があることが心配ですが、すでに一部の業者で被害にあったという人も出ているようです。

ネット上で被害が確認できる給料ファクタリング業者について、今回は「ミナミ実業」を取り上げてみたいと思います。

■ミナミ実業の基本情報

ミナミ実業は給料ファクタリングに比較的早期に参入が確認されていますが、当初から会社の所在地が正確に記載されていないなど、安全性に疑問符が付いていた事業者です。

以前から確認できていた基本情報は以下になります。

給料ファクタリングのミナミ実業のホームページトップ画像
名称 給料ファクタリングのミナミ実業
所在地 〒170-0012 東京都豊島区上池袋
電話番号 03-6809-1633
メールアドレス corp.mnm@gmail.com
営業時間 平日9時~17時

 

公式HPに手数料の記載はありません。

現地に赴いた利用者もいたようで、ネット上では会社の所在地が「東京都豊島区上池袋4丁目33番5号」として確認できるものもあります。

ミナミ実業は当初から【レンタルキャッシュ】という別名称の給料ファクタリングサイトと類似していることが確認できていました。

ミナミ実業とレンタルキャッシュは不正確な会社所在地の表記が同じだったことや、連絡先の電話番号も一ケタ違いで、メールアドレスもミナミ実業との関連性を想起させるものになっていました。

サイトの作りも似通っていて、実質運営は同じ業者なのではないかということが予想されていました。

元々悪質業者が入り込みやすい業界なので、ヤミ金の参入も当初から危惧されていたところ、最近になってミナミ実業の被害情報が聞かれるようになってきており、それがヤミ金の被害にそっくりであることが分かりました。

■どんな被害が確認できる?

ここでは、2chなどネット上で確認できる被害情報や体験談、口コミをまとめてみます。

・刺青のある従業員に威嚇された

・入金が遅れたらピザや寿司の出前を無断で注文された

・ミナミ実業の手数料は他社相場の倍で、対応が悪くアホ丸出し

・ファクタリングなのに「金を貸した」と普通に言ってくる。やめといた方がいい

・七福神、グローリチケット、東の帝王、他ヤミ金12社を利用しているが、ミナミ実業の「田島」だけはやめとけ。田島以外は電話で催促だけだが、田島は実際に家に乗り込んで来る。警察を呼んでも全く帰ろうとしない

・闇金元幹部 田島勇太、今度はファクタリング会社を装って詐欺行為

・ミナミ実業の代表 田島 雄太は脅迫 嫌がらせ FAX送信、身内や会社に何度もしつこくしてくる。まともな会社ではない。レンタルキャッシュの名前も使っている

・脅迫、脅し当たり前。何かあれば会社へ電話しきます利用してはダメです

・ミナミ実業の田島ってヤミ金ウシジマくんの実写モデルだろ。やることがマンガとまったく一緒

以上主だったものを抜粋しましたが、やはりミナミ実業の中身はほぼヤミ金のようですね。

レンタルキャッシュも同一と見ていいでしょう。

ミナミ実業のサイトで用いられる表記は「ブラックOK」などヤミ金がよく使う表現が見られたので予想はしていましたが、ヤミ金を一度でも相手にしてしまうと弁護士でも対応が難しいことが多いので利用はもちろん、問い合わせも避けるべきです。

相手がヤミ金業者であれば、通常の方法では太刀打ちできません。

被害を拡大しないよう、ヤミ金がどのような手法で相手を追い込むのか、一度関わってしまったらどうすれば良いのかお伝えします。

■どんな被害が確認できる?

■ヤミ金による追い込み手法と対処法

ヤミ金はそもそも高利の利益を得ることだけが目的の金融業者ではありません。

いわゆる「ジャンプ」といって元金を返済させず継続した利益を狙ったり、返済する際には特定の期日に電話をかけるように約束しておいて、わざと電話に出ないで「約束違反だ。返済は認めない」など故意に弁済させないようにして、いつまでも永遠に搾り取るのが目的です。

まっとうな言い分は通用しないので、金融業者ではなく犯罪組織だということを念頭においてください。

狡猾な手口で返済できないように仕向けて弱みを握り、そこから口座売買など犯罪行為に加担させ、「お前も同罪だ」と脅して警察に相談できないようにします。

相手が女性であれば、合意がある場合でもない場合でも性行為を動画に取り、口封じをしたうえでやはり犯罪行為に加担させ、逃げられなくします。

断れば、先ほどもあったピザや寿司の出前を無断で頼まれるなどの嫌がらせが来ます。

ピザや寿司などは店舗が沢山ありますから、連日連夜届くので対応が大変です。

A店舗がダメになればB店舗から来ます。

宅配のサービスは数多くあるので、いつまだ立っても対応の手間を取らされます。

ピザや寿司だけではなく、タクシーや救急車も呼ばれます。

そして「〇〇の代わりに金を返せ」と、あなたと関係のある人に取り立てを行います。

家のお隣さん、大家さん、会社の同僚、会社の上司や社長、社長の友人、会社の取引先、配偶者の勤め先及び同僚、上司、子どもの学校関係者、子どもの友人の親、本人の友人知人はもちろんその関係者まで、とにかく関係ない人々まで巻き込んで、被害を拡大させます。

当然あなたの評判はガタ落ちで、社会から孤立します。

■ヤミ金による追い込み手法と対処法

そして「こんなことをされるくらいなら、何とかして金を作って返さなきゃ」と思わせるのです。

ヤミ金は契約時には引き換えに必ず相手の個人情報を掴みますから、一度知られたらもう逃げられません。

給料ファクタリングでも個人情報の提供が必要になるので、危ない業者には決して近づかないように自己防衛が必要です。

口座は一度知られてしまうと「押し貸し」といって、無理やり金を入金して「親切に貸してやるから、利息付けて返せよ」と平気で言います。

「必要ない」といっても聞きません。

「カラ貸し」といって、勝手に借用書を作って「返せ」と言ってくることもあります。

これらを断れば嫌がらせです。

また実に困ったことに、ヤミ金から入金を受けた口座は警察や弁護士などヤミ金事案を扱う機関によって凍結されてしまうことがあります。

ここでは紙面の都合上詳しくお伝えできませんが、ヤミ金業者のいやらしい手口によって、あなたの口座がまるでヤミ金業者の口座であるように見せてしまうことができるため、被害者がそれ以上でないように口座を凍結されることがあるのです。

凍結の解除は実際難しく、連動して新たな口座が作れなくなります。

国内のほぼすべての金融機関で口座が利用できない状況になり、そのために就職もできなくなるなどの被害が生じます。

給料ファクタリングは、給料債権を口実に金を貸しつけるのと仕組み上は変わらないので、まさにヤミ金の得意な手法が実行できる格好の業態です。

もし被害にあった、被害が拡大しそうだという人は次の対処法を考える必要があります。

①口座を解約する

押し貸しを防ぐためもありますが、口座が凍結される前に自分で解約してしまうことで被害の拡大を防ぎます。

②携帯電話の解約

ケースバイケースですが、執拗な嫌がらせ電話を止めるには解約が一番です。

ただし、電話が通じないと自分の関係者に連絡や嫌がらせがいく可能性があります。

③ヤミ金に特化した弁護士や司法書士に相談

ヤミ金事案は非常に特殊で、対応も特別なノウハウと経験が必要です。

こちらに特化していない法律家では効果的な対応ができないので、必ずヤミ金に強い法律家に相談してください。

ヤミ金の場合、暴力等には警察が対処しますが、嫌がらせはその後も永遠に続くので警察による救済は一時的なことが多いです。

■ミナミ実業以外の業者を検討しよう

■ミナミ実業以外の業者を検討しよう

今回はミナミ実業について、内情や被害の状況などを見てきました。

ほぼヤミ金と見て間違いないようですので、利用はもちろん、問い合わせも理由を付けて個人情報を取られることが多いので控えてください。