給料ファクタリング

給与前払いサービスと給料ファクタリングの違いは?
業者別にわかりやすく解説

給与前払いサービスと給料ファクタリングの違いは?わかりやすく解説

私たちが生きる現代社会ではあらゆる面で多様化が進んでおり、それは働き方雇用環境の面でも見られます。

従来、一定期間働いた分の給料を月末など決まった時期にまとめて支給するというのが、一般的な給料の支給方法でした。

しかしその方法では「もっと柔軟に、自分が必要な時にフレキシブルに給料を受け取れる仕組みが欲しい」という従業員側の要望を満たせないこともままあります。

そこで登場してきたのが「給与前払いサービス」給料ファクタリングなどの仕組みです。

両者は似ているようで全く異なるものですが、非常に混同されやすいため本章で違いを捉えていきましょう。

■給料ファクタリングとはどういうものか?

■給料ファクタリングとはどういうものか?

まずは「給料ファクタリング」がどういうものか、仕組みや性質を押さえます。

ファクタリングというのは元々、企業などがビジネスをする上で抱える「売掛債権」を売却して現金化する、資金調達方法の一つです。

売掛債権は将来取引先から支払いを受けられる権利であり、お金のように目には見えませんが金銭的価値を持つ債権の一種です。

売掛金を保有する企業はファクタリングを手掛ける事業者に売掛債権を売却して現金化することができますが、その際に一定の手数料がかかるため現金化にはロスが生じます。

イメージとしては商品券などを買い取り業者に売却して現金化するのに似ています。

この仕組みを個人向けに応用したのが給料ファクタリングで、将来給料を受け取れる権利を給料ファクタリング業者に買い取ってもらうことで現金を手にすることができます。

■給料ファクタリングのポイント

■給料ファクタリングのポイント

給与前払いサービスとの違いを捉えやすくするため、ここでは給料ファクタリングについて簡単に以下のポイントを押さえてください。

①給料ファクタリングは債権の譲渡取引にあたる

法人企業が行う本来のファクタリングも給料ファクタリングも、どちらも法律上の性質は債権の譲渡取引です。

給料債権を譲渡する従業員と給料ファクタリング業者が契約当事者となって、債権の売買取引を行うことになります。

②利用者(従業員)側が主導で進める

給料ファクタリングでは様々な事情で現金が足りなくなった者が主導で、給料ファクタリング業者を探し取引を持ち掛けます。

③勤め先は関与しない

企業間で行う本来のファクタリングでは、自社と売掛先企業およびファクタリング業者の三者合意の下で進める三者間取引もありますが、給料ファクタリングは従業員と給料ファクタリング業者の二者間だけで進めるのが普通です。

勤め先に知られないようにすることが重要とされ、勤め先が関与することは通常ありません

④審査を要する

給料ファクタリングで債権を買い取ってもらうには、業者側が行う審査に通らなければならず、取引不可となった場合は契約が成立しません

⑤手数料精算として事後の支払いがある

通常取られる二者間取引では、手数料精算のため事後的に利用者から業者側に清算金の支払いが行われます

■給与前払いサービスとはどういうものか?

■給与前払いサービスとはどういうものか?

では次に給与前払いサービスがどういうものか、概略を押さえましょう。

冒頭で触れましたが、昨今の雇用環境や生活環境の多様化により、従来のように月末など決められた一定時期にならないと給料を受け取れないことは、従業員側の需要を満たせないことが多くなってきました

その結果、働力を供給する従業員側と採用する企業側との間にミスマッチが生じ、離職率が上がってしまったり、必要な人員を確保するべく求人を募ってもなかなか人材が集まらないといった不都合が生じてきたのです。

つまり、「自分が希望するタイミングで働いた分の給料を受け取りたい」という要望がかなえられないと、有望な人材を確保しづらくなってきたということですね。

そこで考えられるのは、勤め先となる会社が独自に給料の前払いシステムを構築し、従業員が望む時期に支払いを実行することですが、これが実際にはかなりの手間とマンパワーを要します。

従業員は一人ではなく大勢いますので、それぞれが望む任意の時期の支払いを実現するのは非常に難しく、しかも同じ従業員でも月によって前払い実行を望む時期は変動するでしょう。

それらにいちいち対応するのは現実的に難しく、結果として従業員側が望むフレキシブルな給料支払いシステムは多くの会社で実現できないのが現状です。

そこで、外部の企業が給与の前払いシステムを代行するサービスが生まれ、一般的な会社もそのサービスを利用することで従業員側の需要に応えることができるようになりました。

■給与前払いサービスの仕組みは?

■給与前払いサービスの仕組みは?

給与前払いサービスは実のところ、提供する事業者によってサービスの詳細な内容が異なるので一概に説明することができません。

大枠のロジックにはアウトソーシング型システム型があり、前者は給料の支払い実務部分を外部業者に丸投げするイメージです。

個々人の細かな需要に対応するのが面倒な勤め先企業(委任者)に変わり、サービス事業者が受任者となって実務を処理することになります。

ただアウトソーシング型は外部委託といっても、資金の事前積み立てなど委任者側企業がやらなければならない準備が多く、システム型の方が好んで検討されることが多いようです

システム型は、イメージとしてはインターネットを介して給料の前払いシステムを導入するような感覚です。

アウトソーシング型が外部の人的な組織(マンパワー)で処理されるのに対して、システム型は電子システムに事務処理を行わせるような感覚で捉えることができます

近年はインターネットの発展が著しく、一般的な銀行取引も24時間自宅のパソコンから行えるようになっています。

こうした仕組みをうまく活用して、給与の支払いをフレキシブルに行えるようにするのがシステム型の給与前払いサービスです。

前払いを望む従業員側は自分のスマホなどのツールを使い、前払いの申請を行うことができます。

システム型の給与前払いも、そのサービスを提供する事業者によって詳細な仕組みに違いがでます

例えば、給与を実際に受け取る口座についてどの銀行と提携しているか、また利用できるATMの数などにも違いが出ます。

システム利用に際してかかる手数料利用料についても、勤め先の企業が負担するのか従業員側が負担するのか、サービス事業者によって違います

勤め先企業がシステム導入費用などとして負担を負う場合は、従業員側は利用する際の手数料が無料になることが多いです。

逆に、勤め先が導入にかかる負担を負わない場合は従業員側が利用する都度一定の手数料を負担することが多いです。

■給与前払いサービスのポイント

■給与前払いサービスのポイント

要を押さえたところで、給料ファクタリングとの違いを鮮明にするためのポイントを見てきましょう。

①債権の譲渡取引ではない

給与前払いサービスにおけるお金の流れを見ると、勤め先が積み立てたお金がそのまま従業員に渡るパターンと、一旦給与前払いサービス事業者が立て替えて支給し、後から勤め先が当該サービス事業者に穴埋めするパターンがあります。

上記の二つのお金の流れが法的にどのような性質を持つのかは人によって考えが違うようですが、少なくとも給料ファクタリングのような債権の譲渡取引でないことは確かで、従って債権譲渡契約が結ばれることもありません。

②勤め先企業が主導で導入する

給料ファクタリングは勤め先が原則関与せず、従業員個人が自分で業者探しなどを主導しますが、給与前払いサービスは勤め先の会社が導入を決断しなければ利用することができません

人材集めや早期離職の回避など従業員側の需要に押されて仕方なく導入する会社もあるかもしれませんが、どちらにしても勤め先が関与して導入を検討、実施しなければ給与前払いサービスは利用できません。

③与信管理を要しない

給料ファクタリングでは給料債権の買い取りが可能かどうか一定の審査が入りますが、給与前払いサービスではそのような与信管理がありません

給与前払いサービスも働いた分の給与を支給する関係上、提供されるサービスの仕組みによっては従業員の勤怠管理データの共有が必要になりますが、これは与信管理とは異なるものです。

④事後的な精算金の支払いがない

従業員側が手数料等の負担をする場合でも、給料ファクタリングのように手数料精算のため後日に何らかの支払いが行われることはありません

■給与前払いサービスを取り扱う会社紹介

給与前払いサービスを取り扱う会社紹介

次に、給与前払いサービスを行っている会社にはどのような企業があるのかを紹介しています。

給料ファクタリング会社のサービス名と近い名前もありますので、しっかりと見ていきましょう。

CRIA(クリア)

CRIA(クリア)では企業の費用負担がなく、従業員が利用する際に数百円の手数料がかかります。

速払いサービス

速払いサービスでは普段利用している口座をそのまま給料の受け取り口座に利用することができます。また、大手マイナビグループが運営しているため、手厚いサポートも人気となっています。

アド給

企業側が気軽に導入できるアド給。メディアへの露出が低いため知名度は低いですが、人材確保に向けたコンサルサポートも行っています。

enigmapay(エニグマペイ)

エニグマペイは給料前払いサービスのなかで知名度が高く、サポート体制にも定評があります。

CYURICA(キュリカ)

キュリカでは従業員の手数料が、ATMの利用料だけとなっています。企業側は月額5万円のみです。

PrePay(プリペイ)

プリペイでは初期費用や月額利用料が0円です。webやアプリで給料の前払い申請を行うことで、翌日の入金となります。

Payme(ペイミー)

ペイミーでは使いやすさに定評があり、給料の前払いが簡単でスムーズです。導入企業も300社を超えており、急成長中の給与前払いサービス企業の一つとなります。

■まとめ

■まとめ

本章では給与前払いサービスと給料ファクタリングについて、どのような違いがあるのかを見てきました。

ごく大雑把にまとめると、給料ファクタリングは利用者が個人的な目的や理由で現金を調達する方法で、給与前払いサービスは企業側の思惑で導入・利用が検討されるものです。

そのため給与前払いサービスは個人が自由に導入・利用できるわけではなく、勤め先が必ず関与することになります

もし勤め先で給与前払いサービスを導入していればラッキーですが、無い場合は個人的に給料ファクタリングなどを利用し現金を調達するしかありません。

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